呪いの小説


桜庭一樹です
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」は
なんていうかラノベじゃぁないですよね、
ただ挿絵を入れないとラノベとして売れなかったから
入れたみたいな感じで、なくても全然読める。


でも最初は売れなかったんだとか。
キャラクター小説ではないからでしょうか。
そして扱ってる話が全体的に重い、暗い、痛い。


いわゆる一般読者が
ラノベに求めてるもの」と内容とが一致してないですよね
基本的なスタンスとして。
でもまぁ、キノの旅みたいな例外はあるけど。


私が日文科だったら間違いなく
桜庭一樹卒業論文を書いているだろうと思います
どこまで深く読むか、という話になるんですけど
ラノベって基本的に一回読んで幸せになって終わる
と、思うんです。
文学少女ハルヒマリみて人類は衰退しました……
で、二回目以降読むことって、私の中では
まったくと言っていいほど、ありえない。
その一回で、十分に完結しちゃうって言うか。
シアワセになれちゃうんですよね。


で、この「砂糖菓子」なんだけど、
呪いにかかったみたいにページを戻ったり、
二周目読んだり、言葉の隅々まで吸収したいなって
読み終わったときに思っちゃったんです。
これはだからリアルに呪いにかかってる気がします。


こんな駄文をココまで読んでくれた人は
もうこの本を読んでくれた人か、
これからこの本を買おうとしている人の
どちらかだと思うんだけど、
もし人生観を変えた本があるなら、自分は
間違いなくこの本を挙げるでしょう。
今まで本如きが人生を変えるとかありえねぇしって
思っていたからこそ、書き残したいと思う。
何年後かの自分に。



なげぇ。



もっとどこまでも書けてしまうんだろうけど。
そうか、また次の機会に書けばいいのかw まだまだ書き足らない。
こうして私は今日もぽこぽこ砂糖菓子の弾丸を撃ち続ける……。