文学少女の最終巻読みました。

 物語の最後の締めくくりに、とても後味良い巻でした。
 ネタばれしてない感想を、まず。
 物語の世界観を知れば知るほど、その先が知りたい、この人の過去が見てみたい、この人はどう思っていたんだろう、、、なんてことを思うことが往々にしてありますが、上手い落とし所を見つけられたんじゃないのかな……。半熟作家の感性が、エネルギッシュで、若くて、ニヤリとしました。笑
 文学少女シリーズ丸々通して、今まですこし抵抗があった人も、数ある古典や名著の魅力に一歩近づけた人が多いはず。今作でいえば伊勢物語でしょうか。「源氏物語をよんでいるとニヤッとできる」という次回作も期待ですね。
 だが本屋に行ったけれども、新作を置いていなかったという罠。

 ここから先はネタばれします。

::::::::::::::::::

 遠子先輩の結婚、日坂の就職などなど、いろんな人たちの未来が見えるのは、物書きとしてキュンキュンしましたね。やっぱり。とってものめりこんだりしてしまう話だと、どこまでも、その作品の延長を知りたくなってしまうものでして……。
 キャラ別にいえば。 
 雀宮くんの、あっちへ行ってぶつかり、こっちへもどってきて転び、、、なんてしている姿にちょっと微笑ましいな、なんて思いました。おそらく、雀宮クンの出会った司書さんは、あの日坂だろうと思います。名前だけからじゃまぁ別人の可能性もあるし、、、「想像」ですが。笑 「文学少女見習い」発売当時、某ネット通販サイトの感想では、「文学少女シリーズの続編とは認めない」とか、「日坂がうざい」とか心ないことを書いている人もいたように覚えています。(まぁそれも感想のひとつではあるのでしょうが。)この最終巻は、そういう事象に対しての大きな楔になっている作品なんじゃないかな、とも思ったり。
 失恋して前を向いた日坂がいて、失恋した半熟作家がいて……なんて繋がりも、出来過ぎているとはいえ、とてもいい感じだななんて思いません?笑 グダグダ書いたけれど、すべてが交叉して綺麗な終わりを迎えた最終巻でした。
 この辺りが本のを閉じどころだろうと思うひとも多いのでは。